疎水性の高いシリカライト膜は、エタノール/水系の浸透気化分離において高いエタノール選択透過性を示すことが知られている。このシリカライト膜はバイオエタノールを発酵液から分離濃縮するための分離膜として期待されており、これまでに泳動電着法による種結晶塗布法を用いた管状シリカライト膜の作製に成功している。本研究では、膜性能に与える多孔質ステンレス支持体の表面形状の影響について検討を行った。その結果、良好な膜性能が得られる同じ平均細孔径0.5ミクロン規格の多孔質ステンレス基板を用いた場合でも、基板表面の細孔径(開口径)が小さく、表面粗さが小さいほど、高い膜分離性能を示すことがわかった。