本研究は, 身体的変化の著しい時期にある20から39歳の成年女性1, 062名を対象に, BMIと血圧, 血清脂質の関係について, 年齢, 喫煙, 飲酒の影響を除いて検討することを目的とした。
対象者をBMIの三分位でLow群 (BMI<19.9) , Middle群 (19.9≦BMI<21.9) , High群 (BMI≧21.9) に群分けし, 検討した結果, いずれの群も血圧, 血清脂質ともに基準値以内ではあったが, High群は, Middle群, Low群に比べHDL-Cは有意な低値を血圧および総コレステロール, 中性脂肪, LDL-C, 動脈硬化指数は有意な高値を示した。
このことから, 体重が増加しやすいこの年代で, BMIが高い群は血圧および血清脂質のリスクが高く, 将来の心血管疾患予防の観点から適正体重の維持が重要であることが示唆された。