黒大豆「クロダマル」の煎り豆製造工程における総アントシアニン,総プロアントシアニジン,GABA および抗酸化能の推移を調査した.総アントシアニンと総プロアントシアニジンの含量は,黒大豆を水へ浸漬する工程で大きく減少したが,煎り豆中にはアントシアニンとプロアントシアニジンが,それぞれ生大豆の53 %と83 %残存していた.一方,水への浸漬工程で黒大豆中の GABA 含量は5.3倍にまで増加したが,浸漬後の静置する工程で減少した.黒大豆の煎り豆の H-ORAC は,生大豆と比較して有意(<I>P</I> <0.05)に高かった.