スターフルーツの摘果果実や過熟果実の利活用に資する基礎情報を得ることを目的として,スターフルーツを特徴付ける成分と熟度との関係について検討した.総ポリフェノールとプロアントシアニジンの含量は,熟度2以降,すなわち果皮が黄色に7分着色してからの変動は小さいこと,総シュウ酸量は未熟果実(果皮色が緑色)で最も多く,成熟(果皮色が緑色から黄~橙色へ変化)するにつれて減少することが明らかとなった.また,スターフルーツに含まれる主要な糖はグルコース,フルクトース,スクロースであり,樹上での果実の成熟につれてグルコースとフルクトースはわずかに増大したが,熟度1から熟度2の間にスクロースが顕著に増大し,総量が増加することが明らかとなった.GABAの含量は熟度と関連が明確ではなかったが,収穫期による変動が大きい成分であることが判明した.