緑色系と赤色系のリーフレタスについて,ポリフェノール含量,DPPHラジカル消去活性を測定した。緑色系よりも赤色系のリーフレタスの方が総ポリフェノール含量,DPPHラジカル消去活性ともに高かった。HPLCによる分析結果は,緑色系のリーフレタスに含まれる主要なポリフェノールはチコリ酸であり,赤色系のリーフレタスに含まれる主要なポリフェノールはチコリ酸,クロロゲン酸とケルセチン-3-マロニルグルコシドであることを示した。さらにチコリ酸,クロロゲン酸と,ケルセチン-3-マロニルグルコシドのモデル化合物であるルチン(ケルセチン-3-ルチノシド)の標品のポリフェノール含量(Gallic acid eq.)とDPPHラジカル消去活性(Trolox eq.)を求め,リーフレタスにおける各成分の寄与度を考察した。その結果として,DPPHラジカル消去活性に寄与する主要なポリフェノールは,緑色系ではチコリ酸,赤色系ではチコリ酸,ケルセチン-3-マロニルグルコシド,クロロゲン酸の3成分であることを明らかにした。