一般住民2244名(男767名、女1477名)を対象に生活習慣と炎症反応の関連を検討した。高感度CRPが0.3mg/d1以上を高危険群として、オッズ比を求めると、男性は女性に比べ、1.7(95%信頼区間:1.22-2.45)と高い値を示した。また、喫煙者は非喫煙者に比べ1.8(1.07-2.99)と有意に高いリスクがみられた。運動では、毎日運動している者に比べ、週1回の者は1.7(0.94-3.17)と高いリスクを示したが有意な関連はみられなかった。肥満についてみると、BMIが25以上の者はBMIが21から25未満の者に比べ、1.7(1.14-2.58)と有意なリスクの高まりがみられた。次に血清脂質との関連をみると、総コレステロールが240mg/d1以上の者はそれ未満の者に比べ、1.0(0.61-1.51)と関連はみられなかったが、HDLコレステロールでは、40mg/d1以下の者はそれを超す者に比べ、2.6(1.48-4.65)と有意に高いリスクが認められた。以上から、肥満、喫煙、低HDLコレステロールは炎症の危険因子であることが判明した。次に一般住民140名の参加を得て、柿茶味噌による抗炎症作用を検討するランダム化試験を行った。参加者に対してインフォームド・コンセントを行い、無作為に味噌だけの群(A群)47名、味噌とオリゴ糖の群(B群)46名、味噌とオリゴ糖と柿茶の群(C群...