【油症とPCB及びダイオキシン関連化合物に関する研究】2,2',3,4',5,6,6'-七塩素化ビフェニル(CB188)のラットおよびモルモット肝ミクロゾームによる代謝
太田 千穂山本 健太加藤 善久藤井 由希子原口 浩一木村 治遠藤 哲也古賀 信幸
CB188を用いてラットおよびモルモット肝ミクロゾーム(Ms)による代謝を分析し、CB187と比較した。その結果、ラットではPB前処理肝Msでのみ、2種類の代謝物(M1、M2)が生成され、その生成活性はM1で554 pmol/hr/mg protein、M2で187 pmol/hr/mg proteinであった。一方、モルモットではいずれの前処理肝Msでも代謝物は生成されなかった。GC-MSの結果、M1およびM2は、いずれも一水酸化体であることが判明した。また、M1は別途合成した3'-methoxy-CB188とマススペクトルおよび保持時間が完全に一致していた。今回の検討から、CB188はCB187に比べ、容易に代謝されること、また、PB誘導性のラットCYP2B酵素によって触媒され、主に3'-OH体へと代謝されることが示唆された。
福岡医学雑誌
福岡医学会
https://search.jamas.or.jp/index.php?module=Default&action=Link&doc_id=20190722580004&url=http%3A%2F%2Fwww.medicalonline.jp%2Fjamas.php%3FGoodsID%3D%2Fdk5fukuo%2F2019%2F011002%2F005%2F0083-0090%26dl%3D0&type=MedicalOnline&icon=https%3A%2F%2Fjk04.jamas.or.jp%2Ficon%2F00004_2.gifhttps://search.jamas.or.jp/index.php?module=Default&action=Link&doc_id=20190722580004&url=http%3A%2F%2Fhdl.handle.net%2F2324%2F2328860&type=%8B%E3%8FB%91%E5%8Aw%81F%8B%E3%8FB%91%E5%8Aw%8Aw%8Fp%8F%EE%95%F1%83%8A%83%7C%83W%83g%83%8A%81iQIR%81j&icon=https%3A%2F%2Fjk04.jamas.or.jp%2Ficon%2F80169_3.gif