本研究は、日常身体活動の個人内変動の評価精度向上を意図した新たな分析法としての時間毎行動情報分析による介入前後の変化を検討することを目的とした。岡山県立大学メディカルフィットネス講座に参加した30名の中高齢者について12週間の乳酸閾値強度での運動介入前後の計測値を分析対象とした。身体活動は、多メモリ加速度計付歩数計による4秒毎の行動分類を本研究独自に解析した時間毎行動パターンを算出した。12週間の介入効果として、24時間総量の有意な増加を認めた(p<0.001)。時間毎の身体活動は、全身体活動では日中から夜間までの時間帯で増加し、中等強度活動の有意な増大は日中に限定された(p<0.001)。時間毎行動分析は、運動介入に伴う時刻特異的な行動パターンの変化の特性を評価できる可能性を示した。(著者抄録)