本研究は,大学生を対象に向社会的行動を行うことにより自尊感情や受容感が向上するのかを一日一善を課題とした実験調査と質問紙調査により検討した。その結果,一日一善を2週間行った実験群の実験前後のアンケートより,状態自尊感情と受容感が高まったことが示された。また,受容感においては統制群よりも実験群の方が高まったことから2郡の間に有意な傾向があった。主観的幸福感においても統制群の事前事後アンケートの変化量より,実験群の事前事後アンケートの方が変化量が多かった。このことから,向社会的行動を行うことにより,人から受容されていると感じ受容感や自尊感情が高まり,幸福感が得られることが示された。