共同研究・競争的資金等の研究課題

基本情報

氏名 藤原 秀彦
氏名(カナ) フジハラ ヒデヒコ
氏名(英語) FUJIHARA HIDEHIKO
所属 中村学園大学 栄養科学部 フード・マネジメント学科
職名 准教授

タイトル

細菌におけるビフェニル/PCB代謝遺伝子の新規な発現調節機構に関する研究

提供機関

日本学術振興会

制度名

科学研究費助成事業 特別研究員奨励費

研究機関

九州大学

研究期間(From)

2004

研究期間(To)

2005

担当区分

 

担当研究者

藤原 秀彦

研究種目

特別研究員奨励費

形式

研究概要

ビフェニル及びサリチル酸資化菌であるPseudomonas pseudoalcaligenes KF707株のビフェニル代謝(bph)遺伝子群及び、サリチル酸代謝(sal)遺伝子群の転写解析を行った。両遺伝子群の転写はLysR familyに属するBphR2とGntR familyに属するBphR1により制御されていた。Gel shift解析及びDNase I footprinting解析の結果、両転写制御因子は、サリチル酸の中間代謝物である2-hydoroxymuconate semialdehyde(HMSA)をエフェクターとしており、特にBphR2はHMSA非存在下で自身のoperator領域に結合しその転写を抑制していた。一方、HMSA存在下では、その転写抑制が解除され、BphR2はsal遺伝子群のoperator領域に結合しその転写を誘導していることが明らかとなった。この結果から、KF707株のbph-sal遺伝子群の転写モデルを提案した。
一方、bph-sal遺伝子群は水平伝播により他菌株へと転移することが知られている。転移した遺伝子群は宿主特異的な転写制御を受けていることが推察されるため、KF707株と極めて相同なbph-sal遺伝子群を有するP.aeruginosa KF702株を用いてbph-sal遺伝子群の転写解析を行った。その結果、KF702株とKF707株のbph-sal遺伝子群の転写制御様式が明らかに異なることが明らかとなった。このことから転移した遺伝子群が、宿主特異的な転写制御メカニズムに依存していることが強く示唆された。
なお、本研究の一部についてはフランス・マルセイユ市で行われたPseudomonas 2005シンポジウムで報告済みである。

資金種別

 

国際共著