本研究の目的は、①携帯情報端末の3軸加速度センサを活用して走動作を科学的に測定するICTシステムを開発すること、②それを体育授業で導入して学習前後の50m走タイムの変化を比較検証することであった。①について走運動の接地動作を検出してタイム、ピッチ、ストライド、スピード、総ステップの測定システムを開発した。②について98名の対象者のタイムを比較した結果、ICTを導入した実験群は9.22±0.58秒 → 8.99±0.57秒 [-0.23秒]であり、統制群の9.09±0.50秒 → 8.94±0.48秒 [-0.15秒] に対して相対的にタイムを短縮し、ICT活用の有効性を示唆する結果であった。