本研究では、過去の研究結果を基に、“表音文字である、ひらがな”・“表音文字である、カタカナ”・“表音文字/表意文字である、漢字”の3パターン(ひらがな・カタカナ・漢字)計20種類を実験に用いた。これらのパターンに対して、過去の研究と同様に色彩を変化させ、被験者が受ける印象の変化を調査した。
この結果、“表音文字である、ひらがな”・“表音文字である、カタカナ”は、意味が無い傾向が高く、色彩の変化に対して、被験者の受ける印象の変化は少なかった。これに対して、“表意文字である、漢字”は、意味を持つ傾向が高く、色彩の変化に対して、被験者の受ける印象が大きく変化した。しかし、同じ漢字の中でも“表音文字である、漢字”は、たとえ画数が多く文字の複雑度が高くても、“表音記号である、ひらがな・カタカナ”と同様の結果が得られた。