近年、インターネスマートフォン等が広く普及し、若年層も多く利用している。著者が所属する文系の大学・学部では、情報リテラシー教育として、日商PC(文書作成・データ活用3級)の資格取得を義務化した授業を実施している。しかし、毎年入学者のコンピュータ・スキルに差があり、授業の進捗等に問題が発生している。
この原因を調査する為に、入学直後に情報のプレースメントテストを実施した。このプレースメントテストは、高校の情報の教科書を基に、著者らが独自に作成した物である。このプレースメントテストの結果と、大学入学後の情報処理関連科目の成績を比較する事で、大学入学時のコンピュータ・スキルが大学の情報処理関連科目に与える影響を調査する。また、近年のスマートフォンの普及により、コンピュータにおけるタイピング能力の低下が懸念される。実際に、タイピング能力と大学の情報処理関連科目の成績に関する相関に関しても報告する。