2,2',3,4,4',5,6'-七塩素化ビフェニル(CB182)および代謝物として3'-OH体を想定し、そのメチル誘導体3'-Methoxy(MeO)-CB182の合成を、Cadoganの方法で行った。雄性のWistar系ラットおよびHartley系モルモットを、未処理群、フェノバルビタール(PB)前処理群および3-メチルコラントレン(MC)前処理群の3群に分けた。ヒト肝ミクロゾーム(Ms)は、白人男性20名の肝臓から調製されたものを用いた。ラット、モルモットおよびヒト肝により、CB182の代謝物が一種類生成され、3'-OH体であることが判明した。その生成量はラット(PB前処理)>>モルモット(PB前処理)>モルモット(未処理、MC前処理)>ヒト>ラット(未処理、MC前処理)の順で、さらに、その生成はPB前処理ラットにおいて特に顕著に増加した。CB182の主代謝物3'-OH体の生成活性は、PB前処理ラット肝Msで、1370pmol/hr/mg proteinであった。また、モルモットの未処理MsおよびMC前処理Msの生成活性は、18pmd/hr/mg protein程度であった。