教育用電子教材の共有と再利用は世界的な大きなテーマとなっており,学習者にとっては自分に適した教育コンテンツを容易に入手することができ,また教員にとっては自分の授業を構築する際に参照できる資料を入手することができる仕組みができつつある。しかしながら,公開された教育コンテンツの再利用が促進されているとは必ずしも言えない。
本研究においては,教育コンテンツを一つの完成されたソフトウェア,学習オブジェクトをモジュール化されたソフトウェア部品と捉えた。すなわち,ソフトウェアの開発工程においては,協調的分散的開発が一般的であり,開発過程において,さまざまな版管理が必要となる。また,完成されたソフトウェアに対して,機能追加,バグ修正といった改定作業が伴うが,教材の開発も類似している。さらに,ソフトウェアの開発においては,完成したソフトウェアとは別バージョンを開発することがある。これは一般的に機能拡張のためであるが,教材の開発