本研究は、2020年度から完全実施される学習指導要領に示された授業改善の視点に立った書写指導の授業モデルの立案と周知が目的である。その際、児童各自にタブレットを持たせることで、指導者と学習者それぞれにどのような効果が得られるかを検証し、より効果が高い活用の仕方を明らかにして、小学校教員に周知していくとともに、教科書出版社にも授業デザインの提案を行うことをねらっている。
本研究の目的は次の2つである。
①新学習指導要領に示された授業改善の視点に立った書写指導の授業モデルの立案・周知
書写指導のねらいである「整った字を書くための原理・原則の獲得」を実現する書写指導の授業モデルを立案し、授業実践を通して事後分析・改善してプランニングシートの作成および、小学校教員を対象にした研修会を行って周知に努める。
②書写指導におけるICTを活用することで得られる指導者と学習者の効果の検証
具体的には、授業支援アプリケーションソフトを用いることで指導者と学習者それぞれの効果を検証する。学習者(児童)各自に、アプリケーションソフトをインストールしたタブレットを持たせることで、整った文字を書くために必要な「原理・原則」の獲得が容易になったのか、また、汎用的な学びに活かすことができたかを検証、その成果を周知する。