自然言語処理の研究において、現在求められているのは、言葉の字面の解釈よりも、文の内容自体の解釈、更には、文の意図する内容の解釈である。文の内容や意味は、使われる状況と密接に結び付く概念であるため、自然言語文の解釈を計算機で行う為には、状況や意味概念の表現、扱い方が重要である。我々は、この様な意味表現や操作を規定するにあたり、意味を事物や事象のもつ概念間の関係とその関係を保つための強さと捉えている。この強さによって概念間を活性値が伝搬し、状況に応じた意味解釈を行うと考える。本稿では、それらの表現方法についての考察を行い、それによる意味解析モデルを提案する。