半構造テキスト中から自明でない情報を取り出す技術である,データマイニング,あるいはテキストマイニングは,拡大するWWW上の情報を取り扱う上で非常に重要である.その技術の一つとして,対象のデータに繰り返し出現するパターンを発見する問題がある.発見されたパターンを用いることで,そのデータを加工する,あるいはデータから新たな情報を抽出する事が可能となる.繰り返しパターンを発見する方法として,対象となるデータをそれ自身のコピーと位置をずらして重ね,一致部分を見つける素朴な方法が考えられる.しかしこの方法は,テキストサイズnに対して計算量がO(n2)となり,大きなデータに対しては現実的ではない.本研究では,我々が提唱しているFFTを用いた効率的な近似文字列照合アルゴリズムを適用し,O(nlogn)の計算量で繰り返しパターンを発見する手法について提案する.