我々が提案している近似文字列照合問題を高速に解く確率アルゴリズム("An Efficient Mapping for Score of String Matching"[PSC'03])を実計算機上に実装し,理論通り働くことを確認すると共に,理論的な性能に関して詳細に示した([Journal of Automata]).この実装を用いる事で,提案済みの繰り返しパターン発見手法[DBWS2003]がより効率的に実行可能となった.繰り返しパターン発見手法の応用として,WebデータベースのWebサービス化を取り上げた.本アルゴリズムを用いてWebデータベースの出力結果に対するラッパー生成を行なうと同時に,入力フィールドの解析やサービス連携のための仕組みの提案を行なった.ラッパー生成については,評価のために必要なテストベッドを準備し("Testbed for Information Extraction from Deep Web"[WWW04]),それを用いた客観的な評価を行なっている("Automatic Generation of Deep Web Wrappers based on Discovery of Repetition"[AIRS2004]).更に,ラッパー生成に関する大規模な実験を行なうための準備として,学術情報に関する検索可能なWebデータベースの収集を行なった...